サステナビリティ
地域社会とのつながり
地域活性化に向けた取組み
沿線地域と連携した施策展開
営業施策の一環として、「さわやかウォーキング」、「デスティネーションキャンペーン(以下、DC)」等について、沿線地域との連携を深めながら取り組んでいます。
さわやかウォーキングは、年間を通じた土日・休日の鉄道利用促進を目的とし、沿線各地の魅力ある自然や歴史、文化等に触れることができる予約不要、参加費無料のウォーキングイベントです。1991年に開始して以降、約625万人(2025年3月末時点)の方にご参加いただいています。
DCは、春夏秋冬3か月ごとに対象地域を設定し、関係自治体とJRグループ旅客6社、旅行会社等が協力し、地域の新たな観光素材をPRして鉄道による誘客を図る国内最大級の観光キャンペーンです。当社沿線で実施されるDCでは、地域の魅力を堪能できる観光列車の運行、地域の方々と連携した観光素材や特典を盛り込んだ旅行商品の発売等を行ってきました。また、他社沿線で実施される場合においても、当社の駅構内で観光素材の魅力を幅広く認知していただくための宣伝を行っており、様々な関係者と連携しながら日本各地の観光誘客に取り組んでいます。この他、地元名産品を車内でお楽しみいただける列車を運行するなど、沿線地域と連携しながら各種施策に取り組んでいます。
いいもの探訪・conomichi・浜名湖サイクリング
地域活性化の取組みとして、沿線の美味しい食べ物やこだわりの工芸品を産地直送でお届けするウェブサイト「いいもの探訪」を運営しています。地元で長年愛されてきた商品の紹介をはじめ、オリジナル商品の開発や「いいもの探訪」の名を冠した催事など展開の幅を広げ、生産者の方々と一体となって地域の魅力を発信しています。
また、沿線地域の関係人口を創出することを目的とした、「conomichi(コノミチ)」事業も展開しています。「心ひかれるストーリーで地域と訪れる人をつなぎ、地域に関わる人を増やす」ことをミッションに沿線地域の自治体や事業者と連携して企画を作成し、当社サイト上で参画者を募ることで、「関係人口創出」への貢献を目指しています。
ほかにも、浜名湖における地域創生プロジェクトとして「浜名湖サイクリング」事業に取り組んでいます。当社沿線にある浜名湖は、新たな「サイクリングの聖地」となりうる特長を有していることから、JR東海と地元観光協会等が共同でレンタサイクル拠点「弁天島サイクルゲート」を運営し、より多くの方に鉄道を使って浜名湖エリアを訪れていただくよう事業を展開しています。
「リニア・鉄道館」~夢と想い出のミュージアム~
当社は、名古屋市による「モノづくり文化交流拠点構想」に参画し、2011年3月、名古屋市港区金城ふ頭に「リニア・鉄道館」をオープンしました。「リニア・鉄道館」では、東海道新幹線を中心に、在来線から超電導リニアまでの展示を通じて「高速鉄道技術の進歩」を紹介するとともに、鉄道が社会に与えた影響を、経済、文化及び生活などの切り口で学習する場を提供しています。全部で39両の実物車両を様々な角度からふれることで、その迫力を実感いただけるほか、模型やシミュレータの展示を通して、鉄道のしくみや歴史を体験しながら楽しく学ぶことができます。2024年度までの入館者数は累計で655万人でした。
地域コミュニティと連携した防災・復旧活動
南海トラフ地震が発生し、列車が駅間に停止したことを想定し、お客様を迅速に誘導する訓練を実施しています。これまでの訓練では、沿線の高校生及び自治体の皆様にもご参加いただき、地域と連携して防災活動等に取り組んでいます。
お客様に信頼され、親しまれるサービスの実践
当社では、お客様に安全・安定輸送と高品質なサービスを提供し、お客様にご満足いただけることが、私たち自身の歓びにもつながるという考えのもと、地域社会及びお客様に信頼され、親しまれるサービスの実践に取り組んでいます。
新幹線では、「ブランドクオリティサービス運動」を展開し、お客様に安心して快適にご利用いただくために、駅・車内の接客サービスの向上に努めています。近年ではネット予約等が増加していますが、旅慣れたビジネス利用、訪日外国人のお客様を含めた旅行等でのご利用等、様々なお客様のご要望に的確にお応えできるよう、知識技能の向上に努めるとともに、サービスマインドの醸成に、当社グループ一体となって取り組んでいます。
在来線では、「リアルバリューサービス」を展開し、ホスピタリティマインドあふれるお客様サービスの実践を目指しています。お客様の気持ちを汲み取り、お客様の気持ちに寄り添い、精一杯のおもてなしをしようとする心を持って「真に価値のあるサービス」を提供できるよう取組みを推進しています。
地域に根差した医療機関の設置( 名古屋セントラル病院)
名古屋市中村区の名古屋セントラル病院は、地域の中核病院として年間4,300件以上の救急車受け入れのほか、年間1,900件以上の手術実施など、高度で良質な急性期医療を提供しています。今後も常に先進的で安全かつ質の高い医療の提供を通じて、地域社会に貢献していきます。
国際交流
当社は、視察受け入れや人材交流を通じた国際交流という形で、社会とのつながりを深めています。
視察受け入れでは、外国政府や海外鉄道事業者の関係者を、東海道新幹線を中心とする鉄道関連施設へ案内し、鉄道運営等に係る意見交換を行ってきました。現地現物の視察を通じ、各国の鉄道関係者に安全・安定輸送を支えるハード・ソフト両面の取組みに関する理解を深めてもらうことにつながっています。人材交流では、英国の現地鉄道会社と相互に幹部社員を派遣し合う交換研修プログラムを運営し、鉄道の経営・技術に関して双方の社員が見聞を広め、研鑚を積む機会を設けています。また、米国の複数の大学と連携して、学生向けの夏期インターンシップ・プログラムを運営し、日本の鉄道や文化について深く学ぶ機会を提供しています。
国外では、ワシントンD.C.・ロンドン・シドニーの3都市に海外事務所を設置し、海外の鉄道や最新技術関連の情報収集、各国の有識者や鉄道関係者との情報交換、海外向け広報活動等、国際業務を幅広く展開しているほか、現地での国際交流にも力を入れています。例えば英国では、現地の学校にて超電導リニアの仕組みを解説する出張授業を実施し、学生たちが最先端の科学技術に触れる機会を提供しています。
英国との交換研修及び米国大学とのインターンシップは、いずれも開始から20回以上を数え、英国との交換研修におけるリユニオン(同窓会)には多くの修了生が参加しています。当社を訪れた方々との間に長年にわたり育まれた厚い信頼関係は、当社が海外で行う種々の活動を支えています。
文化芸術・生涯学習の振興(公益財団法人JR東海文化財団)
JR東海文化財団(旧・JR東海生涯学習財団)は、文化芸術や生涯学習の振興を通じた社会貢献を目的に、当社が1990年10月に設立した公益財団法人です。主な事業として、1991年10月に開館した「山口蓬春記念館」(神奈川県葉山町)では、新日本画の先駆者として日本画壇を牽引した山口蓬春画伯の作品等の展示や創作の場であるアトリエ、夫妻が愛でた四季折々の草花を回遊園路より堪能いただけます。
さらに、日本画等の様々な教室や史跡を巡る歴史移動教室の主催等、幅広い文化事業の活動を行っています。
《望郷 小下絵》
1953年
基本的な考え方・JR東海グループ人権方針
当社は、人権尊重を基本に業務に取り組んでおり、社員の人権意識や人権感覚を高めることは、企業として社会的責任を果たすという観点からも重要であると考えています。当社は従来から人権を意識した採用活動、日頃からの適切なお客様対応、ハラスメント等の人権課題も取り入れた教育・啓発、グループ会社との人権推進に関する情報共有、資材調達先への法令遵守・人権尊重の要請など、人権の問題に適切に対処しています。さらに、国連におけるビジネスと人権に関する指導原則等をはじめとする国際的な指針を踏まえ、「JR東海グループ人権方針」を策定し、推進体制や研修等の具体的な活動内容とあわせて公表しており、人権尊重の業務運営に役立てています。
「JR東海グループ人権方針」
2022年9月1日
- 人権の尊重
- JR東海グループは、人権に関する国際的な原則等を踏まえ、お客様、ビジネスパートナー、従業員等すべての人々の人権を尊重した事業活動を行います。
- 適用範囲
- 本方針は、JR東海グループ各社に適用します。
- 教育と啓発
- 本方針が理解され、JR東海グループのすべての事業活動の中で効果的に実施されるように、適切な教育、幅広い啓発活動に取り組みます。
- 人権デューディリジェンス
- JR東海グループは、国際的な原則等を踏まえ、人権への負の影響を予防、軽減するよう努めます。
- ステークホルダーとの対話
- JR東海グループは、ステークホルダーとの対話を行い、これを踏まえて事業活動における人権尊重に取り組みます。
- 救済と是正
- JR東海グループの事業活動が人権に対する負の影響を引き起こしたり、あるいはこれに関与したことが明らかになった場合、適切な手続きを通じて、その救済と是正に取り組みます。
- 情報開示
- JR東海グループは、人権尊重の取り組みについて、社ホームページ等を通じて、適切に情報開示を行います。
人権推進体制
本社の「人権推進委員会」が当社グループの人権推進活動を統括し、グループとしての人権意識を高めるため「人権推進連絡会」を組織しています。JR東海では、「人権推進分科会」において、総務部及び各鉄道事業本部・支社に設置した人権啓発室等を指導し、計画的に教育を実施しています。また、「人事採用分科会」では、公正採用選考人権啓発推進委員を指定するなど、人権を意識した採用活動を実施しています。

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人権デュー・ディリジェンス
人権尊重の取組みを推進していくため、リスクマネジメントの観点から、特に重点的に管理すべき人権侵害リスクを洗い出し、予防・是正の対策やモニタリングの実施状況等の確認を行っています。

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研修/教育の実施概況
新入社員研修、管理者研修、中堅・主任研修等の階層別研修では人権課題全般を教育し、駅係員等接客に携わる社員全員を対象に障がい者への合理的配慮義務について教育しています。その他、全社員を対象としたハラスメント教育を実施する等、社員の人権意識を高める研修及び教育を継続的に実施しています。