資材取引先との関係構築

資材調達の考え方

安全・安定輸送の確保

鉄道の安全・安定輸送を支えるという観点から、資材調達については、より高品質、かつ信頼できる資材を適正な価格で調達することを基本としています。特に、品質については最も重要であると認識しており、取引先の工場に実際に立ち入っての品質監査を実施しているほか、取引先の技術水準や製造能力に加え、経営状況等の調査を行い、製品に求められる品質が確保されていることを確認しています。昨今の部材不足、長納期化等、資材を取り巻く環境が大きく変化する中で、取引先の皆様と綿密にコミュニケーションを取るとともに、安定的な供給やアフターケア等を求めています。特に、日々の運行に欠かせない資材については、地震等の災害の影響で供給が途絶えぬよう、複数の取引先への発注に努めています。

公平・公正な取引

鉄道事業において最優先にすべき安全・安定輸送を確保するために、より良い資材の採用及び新たな企業との取引を、国内外を問わず、求めていくことが大切であると考えています。資材調達の手続きにおいては、国内企業、国外企業のどちらに対しても、各種審査の内容、条件、契約の手続き及びそれらにおいて取引先の皆様に求める要件等を等しく無差別に扱います。また、国内外問わず調達するため、取引を希望される企業の皆様に、資材調達に関する情報(資材調達の手引き、取引先の選定において求めるもの、資材の選定基準、調達実績及び見込みなど)を提供することが重要であると認識しています。

法令・社会規範の遵守

高い公共性と社会的使命を担う鉄道事業者として、関係法令を遵守し、取引先の皆様とともに社会の良識や倫理を尊重いたします。

地球環境への配慮

環境優位性の高い鉄道の特性をより向上させるため、地球環境の保全や環境負荷の低減に配慮した資材調達を推進します。

人権の尊重

人権について正しく理解し、取引先の皆様とともにすべての人々の人権を尊重した資材調達に努めます。

取引先の皆様との相互発展

車両部品の品質監査時の様子

より良い資材調達を行うため、取引先の皆様を含めた調達サプライチェーンに対して、日頃からのコミュニケーションを大切にし、信頼関係を構築します。取引先は、製品の品質を維持・向上しながらコスト低減の取組みを重ねていただく“パートナー”であり、継続的かつ安定的な取引関係を構築することは、当社が高い品質の製品を適正な価格で調達することを可能とし、その結果として、取引先を含めた日本の鉄道関連事業全体の強化・発展に寄与するものと考えています。

主な資材の調達実績(2023年度)

パートナーシップ構築宣言

当社は、政府・経済団体等が推進している「パートナーシップ構築宣言」に賛同し、サプライチェーン全体の共存共栄と規模・系列等を超えた新たな連携、親事業者と下請事業者との望ましい取引慣行の遵守に重点的に取り組むことを宣言しています。