線路の近くで行う工事を「線路近接⼯事」といいます。「線路近接⼯事」では鉄道施設に影響を及ぼすだけでなく、ちょっとしたミスでお客様や工事に携わる人たちの命にかかわる重大な事故につながる危険性があります。そのため「線路近接工事」を施工する場合は、皆さまの安全と列車の安全運行を確保するため、事前に弊社と打合せをお願いしております。
〔建設工事公衆災害防止対策要綱(令和元年9月2日国土交通省告示第496号)〕
線路近接工事の施工に伴う事故を防止するため、必要な安全対策をお願いすることがありますが、ご理解とご協力をお願いいたします。
①線路近接工事とは
線路近接工事の対象範囲
1.線路に近接した範囲で行う工事を線路近接工事としています。
2.線路から離れた箇所での工事であっても、クレーン等の重機や足場等を使用し、その倒壊範囲が列車運行に支障を及ぼす場合やトンネルや高架橋等の鉄道構造物周辺での工事も同様の協議が必要になります。
3.変電所、信号所、送電線、信号ケーブル等の列車運転保安に関する鉄道諸設備に近接しての工事やそれらに支障を及ぼす場合についても同様の協議が必要になります。
作業内容や環境により、対象範囲は変わりますので、判断できない場合は協議をお願いいたします。
②申請時のお願い
早めの事前相談、協議
受け付け順に対応をしておりますので、状況によってはご回答に時間をいただくことがあります。 また、作業内容により、複数箇所への⼿続が必要になり、時間を要することもあります。
事前相談・協議開始は、⼯事着⼿の3カ⽉前までにお願いいたします。なお、規模や影響度合いにより期間は変わりますので、余裕をもって協議をお願いいたします。
費⽤について
弊社との協議⾃体は一般的な範囲については無償でご対応いたしますが、鉄道の安全を確保するための鉄道有資格者の配置や仮設費⽤などの工事に関する費用は線路近接工事をされる方にご負担いただきます。また、弊社社員による現場対応や、弊社⽤地を使⽤する場合についても、費用をご負担いただく場合があります。 費⽤は線路近接⼯事の内容によりますので、事前相談・協議のうえお知らせいたします。
③受付から⼯事実施までの流れ
1.受付
(1)JR東海サービス相談室(050-3772-3910)へ線路近接工事の概要をお伝えください。(会社名・氏名・連絡先・対象路線名(駅間)・工事位置(住所)・工事内容・着手時期・重機使用等)
この受付で線路近接⼯事実施を了承するものではありません。
2.線路近接工事の打合せ(申請書の提出)
(1)JR東海サービス相談室へお伝えいただいた線路近接⼯事の概要について、協議担当者からご連絡いたします。その際に工事の内容について詳細な打合せをいたします。
打合せは電話及び対面にて実施いたします。
(2)打合せにあたっては、下記の「線路近接工事協議書」に必要事項を記載の上、添付図書(位置図、図面、現地写真等)をご準備ください。
重機据付位置や掘削位置などと弊社構造物との位置関係がわかる図面をご用意いただくと打合せがスムーズです。
(3)打合せにより、協議担当者が線路近接工事の対象か否かを判断いたします。線路近接工事の対象と判断した工事については「線路近接工事協議書」の提出をお願いいたします。列⾞運⾏の安全を確保するための制約や費⽤に関する事項を⽂書で回答いたします。
なお、在来線については申請書をご提出をもって施行承認とさせていただく場合があります。
3. ⼯事着⼿
(1)必要により工事申請先と打合せや連絡を取り合い、線路近接工事の着手をお願いいたします。
- 工事着手に伴い必要な書類(着手届や覚書等)の提出をお願いします。
- 弊社の協議担当者との協議内容を工事関係者全員(作業員も含む)に必ず伝えて線路近接⼯事を⾏ってください。
- 協議内容が守られていない場合は、⼯事を中⽌していただく場合があります。
- 弊社鉄道事業において「安全・安定輸送確保」のため、近接工事の作業規制にご協力をお願いする場合があります。
④よくあるご質問
Q&A
- Q︓
- 協議はなぜ必要ですか。
- A︓
- 線路近接の工事では、鉄道施設に影響を及ぼすだけでなく、お客様や工事に携わる人たちの命にかかわる重大な事故につながる危険性があるため、線路近接工事を施工する場合は、事前に弊社と打合せしていただく必要があります(建設工事公衆災害防止対策要綱:令和元年9月2日国土交通省告示第496号)。線路近接工事に伴う事故を防ぐため、必要な安全対策をお願いすることがありますが、ご理解とご協力をお願いいたします。
- Q︓
- 鉄道⽤地内に⼊っても⼤丈夫ですか。
- A︓
- 無断で鉄道⽤地内に⼊ると鉄道営業法やその他の法令に抵触します。その必要性がある場合は⼯事の規模にかかわらず事前に協議が必要です。
- Q︓
- 鉄道有資格者とはどのような資格を持った人ですか。
- A︓
- この資格者は、鉄道運行のシステムに精通しており、鉄道指令などと適切に連絡を取ったり、万が一の場合に列車を緊急停止する方法について教育を受けています。さまざまな種類の資格があり、どのような資格者を要するのかは工事内容及び対象路線により変わります。
- Q︓
- 鉄道用地内に仮設物を設置することはできますか。
- A︓
- 原則設置できません。やむ負えない場合は事前にご相談ください。
- Q︓
- JR東海の用地境界立会を依頼する場合はどこに問い合わせればよいですか。
- A︓
- 鉄道用地の境界立会は、中部土地調査(株)に委託しています。以下のURLから同社HPにアクセスし、境界立会のお問い合わせをしてください。
中部土地調査(株)ホームページ https://www.chubutochicyousa.co.jp
⑤線路近接⼯事の協議に関するお問い合わせ先
音声ガイダンスに沿って、「4」を選択してください。